愛宕神社 (小浜市伏原55-1)
初、初姫(江の娘)、京極忠高ゆかりの神社
愛宕神社社殿
若狭武田氏の居城である後瀬山城址の登山口に位置している。城址へはこの神社の鳥居を潜って登ることになる。
歴史はそれほど古くない。関ヶ原の功で京極高次は若狭を拝領したが、慶長14(1609年)年5月に47歳で亡くなり、跡は長男・忠高(初[常高院]の実子ではなく、側室の子)が跡を継いだ。
この神社はその忠高と忠高の室となった江の娘初姫が元和元年8月に山城葛野郡より勧請し建立したもので、京極氏ゆかりの神社である。もともとは阿多古神社と称した。明治35年5月に改称している。
現在の社殿は昭和37年の改築である。
狭い境内に秋葉神社、浅井神社設置されている。
無格社であるが氏子も多く、大松明を後瀬山山頂近くまでかつぎあげ焼上げる神事(祭礼)も、周辺住民参加のもとで毎年7月に実施されている。
神社には、初(常高院)が所持し、後にその侍女(たけ)によって納められたという「絹本著色地蔵十王図」(絹本の画面に、地蔵菩薩と十王図を描いた仏画)一幅が現在に伝わる。
なお本画像は、平成17年4月25日付けで小浜市指定文化財となっている。
【愛宕神社】